

【プレスリリース】KMCのJTAGデバッガ「PARTNER-Jet3」がAIエージェントに対応
AIによる実機ボード・デバイス検査を自動化
~ 国内初※1、独自開発MCPサーバ機能によりAIエージェントがJTAGデバッガを直接操作、
ソフトウェアデバッグからハードウェア検証まで ~
京都マイクロコンピュータ株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:佐藤 大介、以下KMC)は、JTAGデバッガ「PARTNER-Jet3」の次期バージョン「Version 8.0」に、AIエージェントからデバッガを操作できるMCP(Model Context Protocol)サーバ機能を搭載します。Version 8.0は、2026年11月頃の提供を予定しており、PARTNER-Jet3本体のハードウェア変更は不要です。

図 1 AIエージェントによるJTAGデバッグ
【本機能の開発背景と概要】
MCPは、AIと外部ツールを標準的な方法で接続するためのオープンな規格です。KMCが独自開発したMCPサーバ機能により、AIエージェントはPARTNER-Jet3を介してJTAG経由でSoCやボードへ直接アクセスできます。AIエージェントがJTAGデバッガを直接操作し、実機ボードのハードウェアへアクセスできる機能を提供するのは、日本国内のツールベンダーとして、KMCが初めてとなります(※1: 2026年9月時点、当社調べ)。
【新機能の主な特長】
1.AIが直接ハードウェアを操作し、実機検証を自動化
AIがメモリやレジスタの読み書き、CPUの実行・停止などを自ら選択して実行し、実機の状態を確認しながら次の操作を判断できます。これにより従来エンジニアが手動で行っていたレジスタ確認、値の設定、結果確認といったハードウェアを「調べる・試す・確認する」サイクルの自動化と高速化を実現します。

図 2 AIデバッグ時の流れ
2.自然言語の指示で複雑なテストを自動実行
SoCの仕様書やボードの回路図をAIに与え、「UARTが仕様どおりに動作するか確認して」「DDRを初期化してメモリテストをして」と自然言語で指示するだけで、AIは仕様を参照しながら必要なレジスタ操作と結果確認を繰り返し、複数条件を組み合わせたテストを進めます。テストプログラムをビルドして実機で動かす従来の方法に加え、ターゲット側にテスト用プログラムを用意せず、MCPサーバ経由でJTAGを直接操作してハードウェアを検査する構成も可能です。

図 3 UARTを自動テストしているときのデバッガ画面の例
図3の例では、テストの進行状況を示す「UART検査デモライブモニタ」もAIが自動生成しています。
3.ハードウェア検査とソフトウェアデバッグをシームレスに統合
ソフトウェア開発でも、問題発生時にAIが実機の状態を確認し、原因解析、ソースコード修正、再ビルドへつなげる利用が可能です。これにより、人がデバッガ操作とAIへの結果入力を繰り返す手間を大幅に削減し、反復的な検証を効率化します。ハードウェア検査とソフトウェアデバッグを同じAI支援ワークフローで扱えます。
4.今後の拡張性(Version 8.0の対応範囲)
PARTNER-Jet3 Version 8.0のMCPサーバは、レジスタ・メモリの読み書き、CPUの実行・停止、ブレークポイント設定、デバッガコマンド実行などに対応します。今後は、ソースコードデバッグ支援やシンボル情報の利用など、順次機能を拡充していく予定です。
【今後の展望】
本機能は、AIの判断結果を人が確認しながら利用することを想定しています。KMCは、AIエージェントとPARTNER-Jet3を組み合わせることで、複雑化するSoC・ボードの検査や不具合解析を効率化し、組込み開発における実機検証の自動化を推進していきます。
【展示会出展のお知らせ】
本機能の詳細については、2026年10月6日(火)にパシフィコ横浜で開催される「Design Solution Forum 2026(DSF 2026)」にて、講演(E3 12:45~13:15「AIがJTAGデバッガを操作する時代」)を予定しています。
詳細:Design Solution Forum 2026 公式ウェブサイト
京都マイクロコンピュータ株式会社 代表取締役 佐藤大介のコメント
「昨今のAIの進化には驚きと感動を感じています。コンピュータエンジニアとして、このAIの進化を感じて、それを利用することには大きな楽しみがあります。AIがこれからのコンピュータ技術の発展に大きく寄与することは間違いなく、そこにワクワクしています。私たちKMCの主力製品であるJTAGデバッガを、AIが直接使うことが出来ると、何ができるのか?ということを考えるのも楽しく、新しいJTAGデバッガの使い方も提案できるのではないかと思っています。私たちKMCは、開発エンジニアとしての現場感覚を大切にしながら、AIとハードウェアをつなぐ技術で業界の先頭を切り拓き、開発者の可能性をさらに広げていきます。」
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